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私の空は暗い。
どこまでも広がる闇に星の瞬きひとつなく。
私が死のうと思うのは、そんな空を見飽きたから。
生まれ変わればこの空は青く晴れ渡るのかと淡い期待をする。
空の色なんて、わざわざ死ななくたって死ぬ気になれば変えられる気もする。
真っ青にはならなくても、月が光を運んでくれるようになれば良いと思う。
ただそれだけの事なのに、それはとても難しい。
死ぬ気になる事よりは死んでしまう方が楽なんだ。

陽が昇る。
それは家族であったり友達であったりする。
その時ばかりは私の空にも光が舞い込んで、白く輝いたりする。
それを見ていると私は無性に死にたくなる。
だっていつかこの光を失うのが怖いんだ。
この光は私の光ではない。それは他の誰かの光だ。
その人は永遠に私の傍にいてくれる?
そんなことある筈がない。

私は空が暗くても明るくても死を願う。
死を願いながら生きる。
そういう生き方しか知らないんだ。
死に手を伸ばしながら生きて、掴みきれないそれに憧れて。

空は暗い。暗くて暗くて何も見えない。
陽が昇る。明るくて明るくて何も見えない。
死んだら何かが見えるようになるのかというと、そんなこともないんだろう。
闇に怯えて、光を失うことに怯えて、死を願う。
死んだら何も怖くなくなるのかというと、そんなこともないんだろう。
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Author:ハル

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